関連図書

 このコーナーでは、関連図書やお薦めの本をご紹介させていただきます。

 毎回の集いにおいても、以下に記載の本を中心にご紹介・貸出しを行っています。
 集い当日、本の貸し出しを希望される方は、貸出ノートに必要事項を記載のうえ、お借りください。
※2020/10/04更新:新型コロナウイルス感染症対策のため、当面の間図書の貸し出しを休止します。  



自死遺族の体験談など

◇家族を自殺で亡くして 私たち遺族の物語◇

全国自死遺族総合支援センター 編/三省堂 1,575(1,500)円 四六判 224頁
毎日 90人もの人が日本のどこかで自ら命を絶っています。ここ10年間も、連続で毎年3万人以上の自殺者が出ているのです。 本書は初めての27人の自死遺族たちの体験物語集です。<夫・妻を亡くして><息子・娘を亡くして><父・母を亡くして> ── そして支援・同行者からも……。  家族を自殺で亡くした衝撃。自殺を止められなかったことへの自責の念。── そして、周りに語ることのできない"沈黙の悲しみ″が全篇にあふれています。
 また自殺の背後には、過労自殺・多重債務・学校の問題・うつなど現代社会のさまざまな問題がからみあっているのが見えてきます。
 "もう これ以上 同じような悲しみに暮れる人を増やしたくない″── 自殺に追い込まれることのない「生き心地の良い社会」を創るために語り始めた遺族たちの物語です。 第2章・第3章では<自殺対策という生きる支援>に立ち上がった支援・同行者たちの熱い想い、そして全国で実を結び始めている成果も知ることができます。 2008年9月15日 発行
★リメンバー福岡の仲間4人も執筆しました★


自殺って言えなかった。◇

自死遺児編集委員会・あしなが育英会 編/サンマーク出版
四六判並製 定価1,365円(本体価格1,300円) 本文272ページ 2002年11月5日初版発行
 「もう逃げない。堂々と生きていきたい!」
 自殺で親を亡くした子どもたちが、社会に向けて語りはじめた。 日本全国の自殺者数は1998年から2004年まで、7年連続で3万人を超えています(警察庁調べ)。その影には、何の罪もない「自死遺児」と呼ばれる子どもたちが、毎年1万人以上も増えつづけていることをあなたはご存知でしょうか? 子どもたちは心に傷を負うだけでなく、経済苦や社会の偏見などと向き合わなければなりません。彼らがいま伝えたいことは何か? 語りはじめたメッセージを受け止めてください。


◇僕の父さんは自殺した-その一言を語れる今◇

今西及子 著/(株)そうえん社 定価1,260円(本体1,200円)166ページ 初版発行2007年12月
 年間自殺者3万人以上。もう、自殺は個人の問題じゃない。社会全体、そして、あなたの問題でもあるのです。
 父親が死んだ。周囲の目と、自責の念。自殺だなんていえなかった。そこに、痛みを共有できる仲間が現れた。ひとりじゃない、とわかった瞬間だった。自殺をなくすため、自殺について語れる社会へ。彼は今、動き出す--。


悲嘆・グリーフワーク

◇悲しみを超えて 悲しみを超えて―愛する人の死から立ち直るために/創元社◇

原書名:BEYOND GRIEF:A Guide for Recovering from the Death of a Loved One(Staudacher,Carol) シュトーダッシャー,キャロル【著】大原 健士郎【監修】 福本 麻子【訳】 (大阪)創元社 (2000/08/20 出版) 451p / 19cm / B6判 価格¥3,360 (税込)

 著者のキャロル・シュトーダッシャーは、自らも早くに両親を亡くした「残された子ども」であり、 現在は、悲嘆専門のカウンセラーとして悲嘆に苦しむ人びとをケアする立場にいる。 この本は、著者が自分の経験をもとに、家族を失って悲嘆にくれている人たちの助けになるようにと、 知識とアイデアを尽くして書いたものである。
 身内の突然の死という現実に起こりうる不幸の中で、遺族にどのような心理状態が現れるか・・・。 愛する家族を突然失ったのち、心理的に回復するまでにどのような精神面の過程を経るのか。 周囲から見ると、「はれものには触りたくない」と扱われがちな悲劇を受け止め、周囲も遺族とともに寄り添い、想いだして悲しみ、 肯定的に接する重要性が述べられている。起こった現実と、訪れてくる恐怖・悲嘆と向き合っていく過程や、悲しみの当事者に対し、 周囲の人たちがどのように接するべきか・・・など、ひとつの指南を与える内容でもある。


◇自殺した子供の親たち/青弓社◇

若林 一美 (著) 価格¥1,680

 日本では年間3万人が自殺で亡くなり社会問題となっているが、その遺族の声というのはあまり知られていない。 この本では「小さなな風の会」という子ども亡くした親の会を中心とした方の声をまとめたものである。 母親の声のほか、父親の声も紹介されている。また、紹介された中の一人には、直後から年を経るごとに変化す る心境についてまとめられたものもある。自死で家族を失った人は「なぜ、どうして」という呪縛の問いの前に 立たされる。「なぜ?」わが子の自殺によって身を砕く衝撃と悲嘆におそわれ、絶望の淵に立たされる親たち―。 しかし、子どもへの「なぜ」と問い詰める過程を経てそのまま受けとめてあげたいという思い・・・ そのとき、問い詰めていたときには見えなかった子どもの姿が見えるように・・・ 逃れられない冷厳な事実と向きあい、遺された者としてどう生きるのかを模索する真摯な体験記を交えて、 自殺の意味と死別の影響を考える。
・はじめに  遺族の悲哀  自殺の研究  suicideとself―murder
・黙された悲しみ――silent grief
・第1章 生の余白に  自殺は「物語」の終章にはなりえない
・第2章 感じやすい魂――ame sensible【ameのaは、aに^】 渾然一体とした「痛みと慰め」――dying message  sanctification reaction  十九歳――次男の死  少年から青年へ 「なぜ」  家族のなかの死
・第3章 谺に耳を澄まして――父の悲しみ  ひとり子の死から二十七年を生きて  息子へ  
・第4章 たゆとう命――自殺の予防は可能か  のこされた者と逝った者――surviver/victim  からみあう悲嘆――multiple grief  どうすれば生きていかれるのか  セルフ・ヘルプ・グループ  あるがままを受け止める
・ あとがきにかえて
<著者紹介>
若林一美[ワカバヤシカズミ] 1949年、東京都生まれ。立教大学大学院修了。デス・スタディに早くから取り組み、 アメリカのミネソタ大学「死の教育と研究」センターに研究者として留学。現在、 山梨英和大学人間文化学部教授。「死」「ホスピス」などの問題に取り組み、子どもを亡くした親の 「小さな風の会」世話人も務める。IWG(死と遺族に関する国際会議)会員。


◇死別の悲しみを癒すアドバイスブック―家族を亡くしたあなたに/筑摩書房◇

キャサリン・M. サンダーズ (著), Catherine M. Sanders (原著), 白根 美保子 (翻訳) 価格¥2,520

 死別の悲しみから回復するまでの5つのステップ「ショック」「喪失の認識」「引きこもり」「癒し」「再生」。 その過程で現れるさまざまな心理的・肉体的な反応や助言が詳しく記載されている。 家族と永別した人自身に宛てて書かれているが、そのそばでサポートする立場の人へも・・・。 死別の悲しみが癒えるというのは、故人を忘れることではない。新しい人生を確立する、再生することであり、その日は必ず来る・・・。 家族を亡くしたあなたに明日への勇気と悲しみに沈むあなたの心に小さな明かりを・・・カウンセラーが贈るメッセージ。
プロローグ 私の死別体験
第1章 死別の悲しみ
第2章 第一段階・ショック
第3章 第二段階・喪失の認識
第4章 第三段階・引きこもり
第5章 第四段階・癒し
第6章 第五段階・再生
第7章 子供を亡くした親の悲しみ
第8章 配偶者の死―パートナーを失う
第9章 親の死―成人後に「孤児」になる
第10章 家族全体の悲しみ
第11章 別れの儀式の持つ意味
第12章 死別の悲しみを乗り越える


◇千の風になって/講談社◇

新井 満 定価¥1,050

 自分の愛する人を無くした方はその悲しみをどうしたら良いのでしょうか・・・ 心を癒してくれるものも、また出口の無い悲しみから救い出してくれるものなど有るのでしょうか? 自分も一緒に消えてしまいたい。そう思ってしまう。そんな時、手を差し伸べてくれるように、この詩に出逢いました・・・。


◇「大切なもの」を失ったあなたに―喪失をのりこえるガイド/春秋社◇

ロバート・A. ニーメヤー (著), Robert A. Neimeyer (原著), 鈴木 剛子 (翻訳) 価格¥2,415

 愛する人との死別、離婚、失恋、失業に直面した時、何ができるのか。喪失の本質を見つめ、 自分のペースで一歩踏み出すヒントを満載した書。心を整理する演習問題も。 悲嘆の回復プロセスは、実際は、行ったりきたりする局面(フェーズ)であるとし、あたかも、段階的なもの(ステージ)とする論調に反論。 そして、その人独自の固有のさまざまな喪失による体験をその人独自のやり方で意味づけしていくことが大切であり・・・グリーフ(ワーク) は、受動的なものではなく、むしろ積極的な能動的なものであることなどが記されている。 専門家の助けを求める目安などについても詳述されているほか、グリーフ(悲嘆)を病気の一種と見なして病理学の対象としてみるのは誤り であるとも述べられている。 「どんなことがあっても、自分らしく生きるすべがある。」(きれいな緑色の帯に書いてある)。 喪失の痛みには、「必要なもの」と「不必要なもの」がある・・・喪失は新しいスタート・・・(あとがきより)。


◇自ら逝ったあなた、遺された私―家族の自死と向きあう/グリーフケアサポートプラザ◇

朝日選書/グリーフケアサポートプラザ (編集), 平山 正実 価格¥1,365

 不況を背景に、近年増加する「自死」。「なぜ?」「どうして?」。 遺された家族は、答えの永遠にでない疑問にからめとられ、悲嘆のどん底に突き落とされる。 「自死は弱い人間のするもの」「恥ずべきこと」という社会の偏見や、「あの時きちんと話を聞いていれば」 という自身の罪責感、そして「元気を出して」「早く忘れなさい」といった人々の何気ないひとことが、 さらに彼らを追い詰めていく。 「自死」であるがために、遺族は口をつぐみ、社会に背を向けてしまいがちだ。絶望の末に、あとを追おうとする人も少なくない。 しかし、彼らには生きる権利がある。引き裂かれんばかりの心の行き場はどこにあるのか? 周囲の人間はどう支えればよいか?遺族が人生を取り戻すために、遺族自身と彼らを支える人々に知ってほしいことがある・・・



◇自殺で遺された人たち(サバイバー)のサポートガイド-苦しみを分かち合う癒しの方法-/アン・スモーリン◇

アン・スモーリン (著), ジョン・ガイナン (著), 高橋 祥友 (監修), 柳沢 圭子 (翻訳) 価格¥2,520

 本書はアメリカで自殺で遺された人たち(サバイバー)のサポートを行っているソーシャルワーカーが書いた。 自死遺族の方が体験する多種の感情について、また、彼らが今必要としているケアやサポートについて。 大切な人が自殺したと知り、生きる喜びを突然奪われる、そんな最悪な体験をしたことがあるなら、あなたは自殺のサバイバーです。 この本はあなたのために書いたものです(本書まえがきより)。
<目次>
あるサバイバーの一日
否認―「自殺したなんて嘘だ!」
罪悪感―「こうするべきだった…ああすればよかった…」
恥と孤立 葛藤 うつ 回復過程の落とし穴 親を自殺で喪った時
子どもを自殺で喪った時 配偶者を自殺で喪った時
兄弟を自殺で喪った時  サポート―あなたはひとりではありません
回復―前進すること
< 著者紹介>
・スモーリン,アン[スモーリン,アン][Smolin,Ann]
認定臨床ソーシャルワーカー(CSW)。「ウエストチェスター・ユダヤ人コミュニティサービス」の北ウエストチェスター支部責任者を務め、 ニューヨーク都市圏で最古のサバイバーのサポートグループを5年前から運営。ウィスコンシン大学と、ニューヨーク市立大学シティカ レッジで学士課程を修了し、イェシヴァ大学でMSW“ソーシャルワーク修士号”を取得。アメリカ自殺予防学会会員。ウエストチェスター郡で 個人開業している
・ガイナン,ジョン[ガイナン,ジョン][Guinan,John]
臨床心理士。「ウォール街カウンセリングセンター」の責任者で、同センターが主催する自殺のサバイバーのためのサポートグループを運営。 サウスブロンクスにある滞在型の治療プログラム「ハーバー・ハウス」では顧問心理士を、「ニューヨーク・ヒューマン・アイデンティティ研究所」 では心理療法のスーパーバイザーを務める。ホーリークロス・カレッジで学士課程を修了、フォーダム大学で臨床心理学修士号・博士号を取得。 クロトン・オン・ハドソンで個人開業している



◇さよならも言わずに逝ったあなたへ-自殺遺族に残すもの/カーラ・ファイン◇

カーラ ファイン (著), Carla Fine (原著), 飛田野 裕子 (翻訳) 2000年8月30日 定価\1,524税別)2000年8月30日

 かつて語られたことのなかった、「家族の自殺」の実態─家族の突然の自殺―。 遺族の視点から迫った「愛する人の自殺」。全米各紙誌で高い評価を受け注目される。 遺された者は、荒れ狂う感情の波に翻弄され、引き裂かれる。 とてつもない悲しみ、怒り、罪の意識、後悔、絶望―そして再起へ。 かつて語られたことのなかった、遺族たちの“その後”。 耳を澄ますと、沈黙のなかから慟哭の不協和音が響いてくる…現代人必読の書。 自殺は自殺当事者について語られやすく、遺された者についてはほとんど語られることは無い。それどころか、遺された者が自殺の原因 の一つであったように語られることさえある。 遺された者はどういう気持ちになるのか、著者の体験と多くのインタビューから内容が構成されている。 自殺直後の心境から回復にむけての過程まで、多くの残された人たちの声によって構成されている。 この本を読むと当り前のことに気づかされる。自殺は当事者だけでなく残された者に対しても大きな影響を与えるということを。 その影響ははかりしれない。しかし、そこからなんとか回復し彼らは生き続けているのである。愛していた夫が妻が親が子どもが自殺し、 そのことに怒り、嘆き、自責の念で苦しみ、自殺の理由探しをする長いトンネルを潜り抜けて、その死を受け入れて自分の人生を歩んでいく。 この本ではその過程の中の多くの人の声を聞くことができる。
<目次>
第1部 愛する人の自殺(そのとき、世界は崩壊した;最初の衝撃をくぐり抜けて;別れの儀式;自殺は“恥ずべき行為”なのか)
第2部 「なぜ?」答えを探して(遺族に向けられる無言の非難;我が子の自殺と親の自殺;絶望と後悔に苛まれて;揺れる心のゆくえ)
第3部 絶望からの脱出(遺族を襲う余波;体験者同士の絆;自殺とマスコミ報道;命日が来るたびに;許すこと、許されること)
<著者紹介>
ファイン,カーラ[Fine,Carla] ノンフィクション作家、ライター。著書に、『Married to Medicine』『Barron’s Guide to Foreign Medical Schools』(ともに未訳)など。 『コスモポリタン』『オムニ』誌等に寄稿。近年では、全米のTV・ラジオでコメンテーターとしても活動している。 自らも自殺によって夫を亡くした著者は、百人を越す自殺者遺族のインタビューを重ねて、『さよならも言わずに逝ったあなたへ』を書き上げた。NY在住。



自殺そして遺された人々/高橋祥友◇

高橋 祥友 (著) 価格¥2,730

 今日わが国では、自殺者数は交通事故死の3倍以上にもあたり、また未遂者はその10倍にもなり社会的な問題となっている。 自死者・未遂者と深い関係にあり、影響を受ける人々は百数十万人にもなる。その人々には死別反応を呈したり、 精神科的治療を必要とする重症例も多くある。 本書は、自殺後に遺された人々のこころとケアについて、平易でわかりやすく解説。
第1章 自殺、そして遺された人々
第2章 個人に対する働きかけ
第3章 グループに対する働きかけ
第4章 自助グループ
第5章 自殺の危険をどのように捉えるのか
<著者紹介>
 高橋祥友[タカハシヨシトモ] 1953年、東京生まれ。金沢大学医学部卒。精神科医。医学博士。東京医科歯科大学(研修医、医員)、山梨医科大学(助手、講師)、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(フルブライト研究員)、東京都精神医学総合研究所(副参事研究員)を経て、2002年より防衛医科大学校・防衛医学研究センター・行動科学研究部門・教授。



◇大切な人を亡くした子どもたちを支える35の方法/タギーセンター◇

ダギーセンター【著】梨の木舎 (2005/10/16 出版)55p / 22cm 価格: ¥1,575 (税込)
 このガイドブックは大切な人を亡くした子どもたちを支えるシンプルで実用的な35項目が紹介されている。
 本書はダギーセンターに来た子どもたちやその家族から学んだ話、提案、見識にもとづいたもの。 例えば、・年齢や発育レベルのちがう子どもたちの行動や表現・子どもたちが安全に自分の考えや感情を表現する方法 ・お葬式や命日、祝日など、深い悲しみを感じる時にどのようなサポートができるかといったことについて説明されている。
 深い悲しみを抱く子どもたちをどうしたら手助けできるでしょうか。 あなたの身の回りに、父親や母親、または両親の代わりにお世話をしてくれる人、あるいは兄弟、姉妹、友だちなどの死を経験した子どもがいたら、 あなたはどうしたらその子の力になれるのか。
 深い悲しみを抱いている子どもたちのために設立されたダギーセンターでは、1982年から何千人もの幼児、子ども、青少年たちとかかわってきました。 彼らを通してわたしたちは子どもたちにとって悲しみを癒すためにはどんなことが役立ち、役立たないかを学んでいます。また、子どもの親や学校の先生などから子どもたちを手助けしたいがどうしたらよいのかよくわからない、という声を毎日のように聞いています。
 そうした声に応えるため、わたしたちは子どもたちから学んだことのもっとも重要なテーマを集め、ガイドブックを作成しました。 このガイドブックが簡潔で実践的なのは、すべての情報が深い悲しみのなかにいる子どもたち、10代の青少年たちの体験から得たものだからです。
 私たちが子どもたちから学んだことのなかでもっとも大切なことのひとつは、人はそれぞれ皆悲しみ方がちがうということです。 文化的、宗教的背景、個々の家族背景、または個人の性格のちがいなどによって、ひとりひとりの悲しみ方はちがいます。 このガイドブックにある情報があなたの状況にあてはまるとは限りません。あなたにとって役立つもの、参考になるものを利用してください。


自助・サポートグループ

セルフヘルプグループ わかちあい ひとりだち ときはなち
/星和書房◇

岡 知史【著】星和書店 (1999/02/10 出版)151p / 19cm / B6判 価格: ¥1,890 (税込)

アルコール依存症者、身体障害者や精神障害者、ひとり親家庭、パニック障害に苦しむ人たち、うつ病… 今、新しいセルフヘルプの会が次々と誕生しています。 本書は生きていくのが難しくなった人に「セルフヘルプというもうひとつの生き方」を伝える本。
<目次>
・わかちあいから(同じ体験をした人と出会いたい;慰めあうのではなく ほか)
・ひとりだちのために(たよりあうのではなく;体験で確かめられた情報 ほか)
・ときはなちのために(気持ちをときはなつ;自分を尊敬する ほか)
・なりたちをめぐって(選ぶ自由と自発性;共通の体験と仲間意識 ほか)
・会のまわりの支え(仕事としてかかわる人たち;ボランティアと専門職 ほか)  



自死(自殺)関連

◇シュナイドマンの自殺学〜自己破壊行動に対する臨床的アプローチ〜/金剛出版◇

原書名:SUICIDE AS PSYCHACHE:A Clinical Approach to Self‐Destructive Behavior(Shneidman,Edwin S.) シュナイドマン,エドウィン・S.【著】〈Shneidman,Edwin S.〉 高橋 祥友【訳】 金剛出版 (2005/05/30 出版) 217p / 21cm / A5判 価格¥2,940 (税込)

 本書は、わが国自殺研究の第一人者であり、シュナイドマンに直接師事した訳者が、自殺学の巨人シュナイドマンの主要論文を訳出したもので、 自殺という難問にプラグマティックに対処するための知見が数多く盛り込まれている。 自殺を生物学的、社会学的、文化的、対人的、哲学的等、多くの要因からなる現象としてとらえ、その本質的原因を心理的な要因に求めた シュナイドマンの研究の全貌を明らかにする待望の邦訳。 著者は、自殺を単純に捉えようとする多くの考え(特に、自殺=うつ病、自殺の医療化など、自殺とうつ病をまるで同じように扱おうとする傾向、)があるが、 そのような誤りを避けるためには、自殺の危険が迫った心理状態とはどのようなものであるか明らかにしておく必要があると警鐘する。 さらに、自殺に関する10の共通点を挙げ、自殺の目的は、(積極的に)問題の解決策を探ること(死ぬことではないこと)。目標は、意識を止めること。 共通する刺激は心理的痛みである・・・自殺は精神痛(サイケイク)から引き起こされ、視野狭窄は愛する人のイメージさえ思い浮かばなくなる・・・ 焦燥感と致死性、閾値、両価性・・・など、慎重で的確な言葉で表現・整理され、自殺者の心理状態やその本質に迫っている。
<目次>
第1部 基礎(自殺の定義;自殺のアフォリズム(箴言)自殺のシナリオ 「精神痛」としての自殺)
第2部 分析(高知能者の自殺;遺書:人生の状況からの再検討 チェザーレ・パヴェーゼの自殺の理論)
第3部 対応(自殺の危険の高い患者への精神療法;予防と対応の意味合い) 第4部 自殺が生じた後に(ポストベンション:遺された人へのケア;心理学的剖検;法廷で明らかにされた不審死の一例)
<著者紹介>
シュナイドマン,エドウィン・S.[シュナイドマン,エドウィンS.][Shneidman,Edwin S.] 1918年ペンシルバニア州生まれ、心理学博士。1950年:ロサンゼルス自殺予防センターを共同設立し、所長を務める。 その後、国立精神保健研究所および自殺予防研究センターの主任、ハーバード大学客員教授ほか、スタンフォード大学 行動科学高等研究所フェロー等を歴任。1968年:全米自殺予防学会を設立する。 長年死生学を教えており、現在はカリフォルニア大学(UCLA)の名誉教授。 


自殺とは何か/誠信書房◇

エドウィン・S.シュナイドマン(著) 白井徳満(訳) 誠信書房 (1993/10 出版)310p / 20cm / B6判 価格¥2,782 (税込)

 ロサンゼルス自殺予防センターの創立者で、米国自殺学会会長として、長年死と向き合ってきた著者が、従来の定義と異なる独自の 「自殺の立方体モデル」を提唱。3冊の書物を中心に、広い視野から自殺の新たな定義が掲げられている。
<目次>
第1部 基本用語と研究方法
第2部 関連する話題
第3部 基本文献
第4部 自殺にみられる共通の特徴
第5部 自殺の立方体モデル 第6部 定義に関して
第7部 まとめ


◇自殺者のこころ―そして生きのびる道/誠信書房◇

原書名:The suicidal mind(Shneidman,Edwin S.) シュナイドマン,エドウィン・S.【著】〈Shneidman,Edwin S.〉 白井 徳満 白井 幸子【訳】 誠信書房 (2001/03/30 出版)254p / 19cm / B6判 価格¥2,310 (税込)

 本書は、自殺未遂者たちの自殺にいたる心の過程の手記を軸とし、精神的苦痛とその対処策が詳述されている。<目次>
1 人生の暗き面(人はなぜ、自殺するか;愛されたいという欲求―アリエル・ウイルソンさんの場合)
2 自殺の心理(手がかりと狭窄―間接自殺と早められた死;先制攻撃を仕掛けたい欲求―ベアトリーチェ・ベスンさんの場合)
3 死の諸相(自殺者の生育歴;所属欲求―カストロ・ライズさんの場合)
4 生きつづける(自殺に共通して見られるもの;個性にあった治療を考える;まとめ)


◇アーサーはなぜ自殺したのか/誠信書房◇

原書名:AUTOPSY OF A SUICIDAL MIND(Shneidman,Edwin S.) シュナイドマン,エドウィン・S.【著】〈Shneidman,Edwin S.〉 高橋 祥友【訳】 誠信書房 (2005/05/25 出版) 216p / 21cm / A5判 価格¥2,520 (税込)

 33歳で自殺したアーサー。彼は有能な弁護士であり、医師でもあった。 その死をめぐって著者が周囲の人びとにインタビューする。 さらに、40歳代から90歳代までのさまざまな自殺の専門家にも意見を求める。 はたしてアーサーの自殺は防ぐことができたのか。彼は死ぬべくして死んだのか。 映画『羅生門』のように、真実は見る人によって異なり、アーサーの実像はまったく異なって語られる。 一人の人間の死と遺書をめぐってさまざまな意見が繰り広げられる。 これは複雑な自殺という事象の深淵に目を向け、一人の人間の多様な側面とその存在を探るった書である。
<目次>
・始まり ・遺書について モートン・シルバーマンからのコンサルテーション
・母親とのインタビュー 心理学的剖検とは
・父親とのインタビュー ロバート・リットマンからのコンサルテーション ジェローム・モットーからのコンサルテーション ノーマン・ファーブローからのコンサルテーション
・兄とのインタビュー 妹とのインタビュー ジョン・マルツバーガーからのコンサルテーション
・親友とのインタビュー ロナルド・マリスからのコンサルテーション
・前妻とのインタビュー
・恋人とのインタビュー
・心理療法家とのインタビュー デイビッド・ラッドからのコンサルテーション
・精神科医とのインタビュー エヴェリー・ワイスマンからのコンサルテーション
・シュナイドマンからアーサーの母親への手紙  ・アーサーの遺書


◇精神科医からのメッセージ〜人はなぜ自殺するのか 心理学的剖検調査から見えてくるもの/勉誠出版◇

張 賢徳【著】 勉誠出版 (2006/12/20 出版)216p / 19cm / B6判 価格¥2,100 (税込)

 いま、自殺者の多くが、うつ病、統合失調症など、自殺時に何らかの精神障害を抱えていたといわれている。 その一方で、純粋に心理的な要因で起こる自殺もある。 先天的あるいは後天的な生物学的メカニズムとの関連も解明されなければならない。 詳細な実地調査に基づいて、多元的な要因をもつ自殺という複雑な現象に光を当て、その実態を探る。
<目次>
旅の始まり 自殺と精神障害の関係
心理学的剖検―世界初の地域調査 日本の自殺―一九九五年まで 東京での心理学的剖検調査―「実行」編 日本での心理学的剖検調査実施を考える
遺族の悲嘆反応―追跡調査の結果 日本の自殺と精神障害の関係―東京調査の結果 精神障害が自殺にどのように関与するのか―解離仮説の提唱と検証 自殺の生物学 現代日本の自殺―一九九八年の自殺激増以降 人はなぜ自殺するのか
<著者紹介>
張賢徳[チョウヨシノリ] 現職、帝京大学医学部附属溝口病院精神神経科科長・助教授。 1965年大阪にて出生。 1991年東京大学医学部卒業後、帝京大学医学部附属市原病院・本院にて臨床研修に従事。 1997年英国ケンブリッジ大学臨床医学系精神医学博士号取得。1997〜99年帝京大学市原病院精神神経科講師。 1999〜2004年帝京大学溝口病院精神神経科科長・講師。 2004年〜現職。専門は精神医学と自殺学で、自殺と精神障害の関係について研究している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)


◇人はどうして死にたがるのか―「自殺したい」が「生きよう」に変わる瞬間/文芸社◇

下園壮太 文芸社 (2003/12 出版)276p / 19cm / B6判 価格¥1,575 (税込)

 「死にたいという心」はどこからやってくるのか?心の問題について考えたことのある人、一瞬でも絶望したことのある人、 そして現代に生きる全ての人に・・・ 本書は専門書ではありません。この本を読むのに心理学や精神医学の知識は全く必要ありません。
 自殺は人が原始から本能的にもっている "「生きる」プログラムの誤作動"です。 愛する人を自殺で失った苦しみを何とか乗り超えたくて、この本を手にしたあなた。 実はこの本は自殺を予防することを第一の目的としたために、あなたの自責や悲しみなどの苦しみを救うための説明は十分ではありません。 「愛する人の"死にたい気持ち"を察したあなたに」及び「回復期を支えるあなたに」の項は、どうか読まないでください。 あなたは自殺防止に関する情報を知ってしまうと、(結果的に)それをやらなかった自分を責めてしまいます。 過剰な自責感が働いている時期なのです。あなたは十分自分を責めました。もうそれ以上苦しむ必要はありません。 あなたの心の整理に役立つ「自殺」に関する説明は、別の機会にまとめようと思っています・・・(本書はじめにより引用)。
 その後著者は、「愛する人を失うとどうして死にたくなるのか/文芸社」を執筆し、出版。
<目次>
なぜ人は死にたくなるほど苦しむの /うつ状態とはなにか /死にたくなる気持ち /苦しさが続いている人へ /愛する人の"死にたい気持ち"を察したあなたに /回復期の乗り切り方 /回復期を支えるあなたに /必ずよくなる


◇愛する人を失うとどうして死にたくなるのか―「《うつ》から自殺へ」を「生きよう」に変える力/文芸社◇

下園壮太 文芸社 (2004/12 出版)236p / 19cm / B6判 価格¥1,470 (税込)

 ヒトの内部には「生きる」ためのプログラムしか組み込まれておらず、〈不安〉〈驚き〉〈苦しみ〉〈悲しみ〉 などの感情の発動は、本来「生きる」ためだけに作用している。だが、この感情のプログラムが“誤作動”を起こした時、 現代人は〈絶望〉→〈死にたい〉に走ってしまう──。 この画期的な下園メソッドによって、「愛する人を失ったあなた」「愛する人を自殺で失ったあなた」「愛する対象(人、ペット)を失ったあなた」 「失恋して死にたいほど苦しんでいるあなた」のために、離別の〈いたたまれなさ〉を解き明かす。 ベストセラーとなった前作『人はどうして死にたがるのか』に続く、第2弾。
<著者プロフィール>
 1959年、鹿児島県加世田市生まれ。82年、防衛大学卒業後、陸上自衛隊入隊。部隊でカウンセリング、服務指導。 89年国内留学制度により筑波大学で心理学を研修。99年陸自初の「心理幹部」として年間1000時間以上のカウンセリングを経験。 2001年防衛庁のメンタルへルス検討会の委員として提言作成にかかわる。2002年以降本邦初の組織的ポストベンション(自殺後の 周囲の人々のケア、連鎖自殺予防)チームの一員として活動。現在、陸上自衛隊衛生学校で衛生科隊員(医師・看護師等)にメン タルヘルス、自殺防止、カウンセリングなどを教育中。
 著書:『自殺の危機とカウンセリング』(金剛出版)、『人はどうして死にたがるのか』(文芸社)、『うつからの脱出』(日本評論社)。


自殺論/デュルケーム/中公文庫◇

エミール・デュルケム 宮島喬 中央公論新社 (1985/09 出版)568p / 16cm / 文庫判 価格¥979 (税込)

 タイトルが「自殺論」であることから、人生に悩んだりとか行き詰った人が読むような本だと思う人もいるかもしれないがそうではない。
 本書は、自殺を統計学的な手法を用い、社会学的側面から論じた一大古典として知られている。 それまでの憶測や偏見に満ちていた自殺研究を批判し、「個人的な病」(自殺する者が悪い)と見なされてきた自殺を、「社会」的な観点からとらえなおした 書である。
 全体の論述は、19世紀当時のヨーロッパ各国・各地域での自殺者数・自殺率の統計、自殺と関係すると思われる図表や数値を検討し、自殺に関わっている 本質的な要因として、個人的側面ではなく社会的要因を挙げ(第一編)、以後、社会的要因の数々をデータに基づいて列挙し、その一つ一つに就いて分析を付す、 といった流れを取る(第二編)。 第三篇では以上の分析から社会全体に関わる複合的な把握と分析、最後に自殺についての対応、といった手順を取っている。 本書では自殺者の三つのパターンとして、自己本位的自殺、集団本位的自殺、そしてアノミー的自殺というカテゴリーを提唱している。
  一番目のものはプロテスタント信者に自殺者が多いという統計的事実から、二つ目は未開社会の観察に基づき(当時の日本における「切腹」等もここに分類)、 そして最後のものは経済危機や離婚問題の際にみられる、著者が考えた「アノミー」という概念をもとに詳述されている。
 この三つに大別した理由とその根拠については明確ではいないが、一つの仮説として提唱されている。  二番目のものは文明の発達に応じて減少すると著者は述べ、最初と最後のタイプについて詳細な考察がなされている。
 本書は自殺に就いての分析でありながら、その過程において「社会」が実在すること、社会が個人の生活、あるいは人間そのものの本質を規定していることを論じ、 自己本位的自殺、集団本位的自殺、アノミーという自殺の類型も社会の実在の確実さによって、概念としての強度を獲得していることが見えてくる。 また、自殺をする人数や傾向等は国や地域(つまり社会)によって異なることなど、19世紀末の社会不安を象徴する自殺という事象を統計学的、社会学的な側面から 捉え論じている。